青色申告の要件である記帳義務は、たしかに煩わしいかもしれません。
しかし、その煩わしさに十分見合うだけの節税効果をもたらしてくれます。
なぜなら、青色申告による多くの特典が設定されているからです。
もちろん、これら多くの特典をすべて利用できるわけではありませんが、ごく基本的な特典をいくつか利用するだけで税金が大幅に安くなります。
課税の対象となるのは売上(収入)から必要経費を引いた利益(所得)ですから、所得が少なければそれだけ税金も少なくなります。
青色申告では、この所得の計算にあたって以下のような特典が用意されています。
青色申告者は、家族に支払う給与を全額経費として計上することが出来る制度です。
この青色事業専従者給与を支払う場合にも、次のようにいくつかの要件があります。
また、青色事業専従者は配偶者控除・扶養控除を受けることはできません。
なお、白色申告では86万円までしか経費として認められません。
青色申告では、赤字を3年にわたって繰越し、黒字の年にその赤字分を差し引いて、税金を計算することができます。
また、前年も青色申告をしている場合は、純損失の繰越しに代えて損失額を前年の所得から差し引き、前年分の所得税の還付を受けることもできます。