個人事業主の確定申告お役立ち情報

青色申告は税金を計算するとき有利です

青色申告の要件である記帳義務は、たしかに煩わしいかもしれません。
しかし、その煩わしさに十分見合うだけの節税効果をもたらしてくれます。

なぜなら、青色申告による多くの特典が設定されているからです。

もちろん、これら多くの特典をすべて利用できるわけではありませんが、ごく基本的な特典をいくつか利用するだけで税金が大幅に安くなります。
課税の対象となるのは売上(収入)から必要経費を引いた利益(所得)ですから、所得が少なければそれだけ税金も少なくなります。
青色申告では、この所得の計算にあたって以下のような特典が用意されています。

青色事業専従者給与

青色申告者は、家族に支払う給与を全額経費として計上することが出来る制度です。
この青色事業専従者給与を支払う場合にも、次のようにいくつかの要件があります。
また、青色事業専従者は配偶者控除・扶養控除を受けることはできません。

  • ●青色事業専従者はその年の12月31日時点で15歳以上であること
  • ●1年を通じて6ヶ月を超える期間、その青色申告者の事業に従事していること
  • ●青色事業専従者給与に関する届出書提出期限内に税務署に提出すること
    提出期限は、青色事業専従者給与を支払う年の3月15日(その年の1月16日以後、事業を開始した場合や新たに専従者がいることとなった場合には、その開始した日や専従者がいることとなった日から2か月以内)までです。

なお、白色申告では86万円までしか経費として認められません。

純損失の繰越・繰り戻し還付

青色申告では、赤字を3年にわたって繰越し、黒字の年にその赤字分を差し引いて、税金を計算することができます。

また、前年も青色申告をしている場合は、純損失の繰越しに代えて損失額を前年の所得から差し引き、前年分の所得税の還付を受けることもできます。