個人名義の車を法人で計上する場合の注意点
「自分名義の自動車を仕事でも使うんですが、会社の経費にできますか?」
お客様から、こんな質問をたびたび受けます。
社用車にすれば、減価償却をすことができ、車両保険やガソリン代、高速代等も経費計上することができます。。
このような質問を受けたとき、自分名義の自動車を会社へ売却し、会社の名義へ変更してくださいとお伝えしています。
ただし、税務調査になった時の調査官にもよりますが、元々が個人名義だった車をそのまま状態で法人にて計上しても厳しく指摘してこないのが実情です。
(法人名義で購入した新車の場合は、別です)
車の名義を変えるデメリット
自分名義の自動車を売却し、名義を法人に移せば100%経費計上できますが、名義変更することで次のようなデメリットもあります。
(デメリット1)
自動車を法人へ売却し、法人名義へ変更した場合、原則として等級を引き継ぐことができせん。
等級を引き継げないということで車両保険が上がる可能性があります。
(デメリット2)
自動車を名義変更するには、いくらか費用がかかります。
デメリット1・2のうち、特に問題なのは、(デメリット1)の車両保険料の負担がアップしてしまうことです。。
このデメリットを避けるために、「名義を変更しないで法人で資産計上」するば、法人名義でないで資産を計上することになりますので、税務署から否認されるかもしれません。
(否認される可能性については、その時の調査官次第といった側面がありますので、何とも言えません。)
一方、法人名義に変更していないので、業務で使用している自動車を法人で計上しなけば、何も問題になりませんが、経費を増やして節税することもできません。
いずれにせよ、すべてを満足するようなやり方は存在しないということです。
これらの内容を理解したうえで、
自分自身で選択してください!
ということです。
(補足)
個人名義の車を法人で計上する場合には、少しでも否認される可能性を少なくするために、個人と法人の間で売買契約書を作成しておきましょう。
契約書を作っておけば、税務署に指摘された時に、その車が「社用車」であるということを認めさせる根拠の一つにすることができます。
また、車の購入価格ですが、新車で購入した時の価格から取得後の減価償却費を控除した額又はディーラー等で査定してもらった時価を使用してください。
2016年12月19日 2:20 PM|会社の税金